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美白・美肌外用療法:トレチノイン、ハイドロキノン
2021年11月12日
美白・美肌外用療法:トレチノイン、ハイドロキノン
☆シミのできるメカニズム
A. トレチノイン
トレチノインはビタミンAの誘導体で、難治性のニキビの治療薬として米国で認可されています。また、皮膚のターンオーバーを促進する作用は色素性疾患の治療に有用です。皮膚のターンオーバーが早くなると、皮膚の角層のメラニンが垢となって剥がれて、角層のメラニン量が減少します。そして、シワなどの皮膚の紫外線老化にも効果が認められ、有効なアンチエイジング外用薬として使用されています。
①皮膚のターンオーバーを促進する。
②表皮の細胞分裂を促進し皮膚の再生を促す。
③皮脂腺の働きを抑え皮脂の分泌を抑える。
④真皮のコラーゲンの生成を促す。
⑤表皮内でヒアルロン酸などの分泌を高める。
※リスク・副作用(レチノイド反応)
- 発赤・紅斑(赤み):ターンオーバー促進で一時的に肌が薄くなるため。
- かゆみ・ヒリヒリ感:外部刺激に敏感になるため。
- 乾燥・皮むけ:古い角質が剥がれ落ちるため
B. ハイドロキノン
ハイドロキノンは、1940年台から米国で美白剤として使われはじめ、現在では世界中で使われている歴史の長い安全性が確立された美白剤です。ハイドロキノンの美白効果は非常に高く、リン酸化ビタミンCや化粧品に含まれるアルブチンの約100倍の効果があるといわれています。現在までさまざまな化粧品会社が美白剤をつくってきましたが、ハイドロキノンより効果があり安全な美白剤はいまだ開発されていません。
①メラニンを合成するチロシナーゼという酵素の活性を抑制する。
②メラニン細胞(メラノサイト)を破壊する。
③メラニンの凝集したメラノソームを分解する。
※リスク・副作用
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赤み・ヒリヒリ感・かゆみ・かぶれ:ハイドロキノンの刺激による炎症反応で、肌が慣れると落ち着くことが多いです。
C. トレチノイン・ハイドロキノン療法
トレチノイン・ハイドロキノン療法は、漂白期と治癒期に分かれます。
①漂白期:治療開始2~6週目ではトレチノインおよびハイドロキノンを併用し、表皮メラニンの排出を促します。多くの場合は治療開始後3~4日のうちに皮膚が紅くなる皮膚炎症状と、ターンオーバーの亢進により落屑(皮膚の皮がうすく剥ける状態)、乾燥がみられます。
②治癒期:シミが消失あるいは軽減した段階で治癒段階に移行させます。トレチノインを中止しハイドロキノンのみを広範囲に外用します。
重要なポイントは、1クールのトレチノインの使用期間は最大2ヶ月程度で、休止期間は最低1ヶ月は置くという点です。
<外用方法>
1日1回夜の洗顔後に外用します。使用開始直後は、頬部のめだたない所に親指くらいの大きさで外用して、3~4日程度どの程度の反応が起こるかをみてください。
①メークを落として洗顔します。化粧水を使用される場合は最初に顔全体の肌になじませてください。
②トレチノインを塗ります。指先あるいは綿棒で、丁寧にごく薄く付けてください。部分的に盛り上がって残っている場合は綿棒で拭き取ってください。塗布後は数分間乾かしてください。
※最初から厚く塗らないでください。反応が予想以上にでることがあります。
③トレチノイン塗布20分経過した後にハイドロキノンを塗ります。
④トレチノインとハイドロキノンを外用中は、天候に関わらず日中は必ずサンスクリーン剤を使用してください。
※治療期間は6ヶ月~1年ほど必要となります。
☆使用する機器・薬剤について
①未承認医薬品等
ハイドロキノン、トレチノインは国内未承認医薬品です。
②入手経路等
国内輸入代理店経由で入手しております。
③国内の承認医薬品等の有無
本治療に使用できる同一の性能を有する他の国内承認医薬品はありません。
④諸外国における安全性等に係る情報
諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。
⑤医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が生じた場合、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
☆料金












